故障予防のために定期的な点検・整備(定期点検)のすすめ故障予防のために定期的な点検・整備(定期点検)のすすめ

クルマの部品の消耗・劣化は重大な故障の原因となる可能性があります。クルマを安全・快適に使用するためには定期的な点検・整備が不可欠。定期点検により、クルマの状態を正確に把握し、状態に応じた整備を行ってください。

定期的な部品交換をしないとどうなるのか? その一例を紹介します。
これらを適切に管理するための方法の一つが定期点検なのです。

主な消耗・劣化部品と点検・整備の必要性

定期点検とは定期点検とは

定期点検とは自家用乗用車の場合、車検と車検の間の年に行う1年点検と車検時に行う2年点検があり、自動車の故障を未然に防ぎ、その性能維持を図るのが目的です。
ユーザー本人が容易に行うことができる日常点検にくらべて専門的知識・技術等が必要な点検内容なので、整備工場に依頼して、しっかり点検してもらいましょう。

定期点検は、専門的な知識を有した整備工場で確実に実施しましょう。
ここでは、定期点検の項目数とその一例を紹介します。

自家用乗用車の
定期点検項目

1年点検……全26項目
2年点検……全30項目

2年点検時は1年点検項目と併せて
全56項目の点検を行います

平成24年7月現在

※車両の使用状況、装備等によっては、別途点検等が必要な場合があります。

各装置の定期点検項目の一例各装置の定期点検項目の一例

ステアリング装置

ハンドル操作の不具合を防止するため、ロッドお よびアームの緩み、がた、損傷等を点検します。

写真:ステアリング装置

ブレーキ装置

ブレーキの効き不良を防止するため、ブレーキ ディスクの摩耗および損傷等を点検します。

写真:ブレーキ装置

動力伝達装置

走行時の振動や動力伝達不良を防止するため、 プロペラシャフト連結部の緩み等を点検します。

写真:動力伝達装置

電気装置

エンジンの始動不良や排気ガス悪化防止のため、 点火プラグの状態等を点検します。

写真:電気装置

走行装置

ホイールの脱落などを防止するため、ホイール ナットおよびホイールボルトの緩み等を点検します。

写真:走行装置

サスペンション

サスペンションの異音の発生や不具合を防止するため、取付部および連結部の緩み、がた、損傷等を点検します。

写真:サスペンション

エンジン

エンジンの不具合を防止するため、冷却装置の 水漏れ等を点検します。
 

写真:エンジン

ばい煙・悪臭のあるガス・有害ガスなどの発散防止装置

熱害による火災発生等を防止するため、排出ガス 減少装置の取付の緩みおよび損傷等を点検します。

写真:ばい煙・悪臭のあるガス・有害ガスなどの発散防止装置

最近のクルマの点検・整備事情最近のクルマの点検・整備事情

最近のクルマは構造が複雑になり、必要な点検・整備が増えています。
詳しくは整備工場でお訪ねください。

車のイラスト

ハイブリッド車およびEV車の注意点

最近増えているハイブリッド車やEV車は、クルマを動かすほどの動力を電気的に発生させるため、高電圧な部位が存在します。
扱いを間違うと感電などの危険があり、最悪の場合死亡事故に至ってしまうケースも考えられます。クルマのトラブルなどが発生した場合は、自分で触らず速やかに整備工場へ連絡しましょう。

エコカー等の部品別留意点

専用バッテリ

アイドリングストップ車は、エンジン再始動時に効率的に安定した電力供給(放電)を行う必要があります。必然的にバッテリの使用頻度が高くなるため、アイドリングストップ&スタート時の頻繁な充放電の繰り返しに耐えられる専用バッテリが必要になります。

省燃費タイヤ

エコカー等には転がり抵抗を減らすことにより通常のタイヤよりも省燃費性能を上げる専用省燃費タイヤが装着されていることがあります。これを通常タイヤに変えた場合、本来の燃費性能が発揮されない場合や適正空気圧に設定できないことがありますので、交換の際は整備工場に相談しましょう。

省燃費エンジンオイル

低燃費エンジン搭載車、ハイブリッド車には、粘度を低く(サラサラに)することによりエンジンの負荷を減らし燃費を向上させる省燃費オイルが使われています。しかし年式の古い車の場合、省燃費オイルに対応していない可能性があるので、交換の際は整備工場にて確認しましょう。

「点検・整備は燃費も抑えて、環境にもいいんだね!」

環境保全に貢献する点検・整備

環境問題への関心が高まる現在、適切な点検・整備を実施することで約2%の燃費改善効果を得られることが実証されています。※環境保全にもつながる定期点検、その重要性を認識するとともに適切な点検・整備の実施を心がけましょう。

※国土交通省「自動車エコ整備に関する調査検討会報告書(平成22年3月)」より

点検整備の現場で活躍するスキャンツール

目覚ましい技術革新により、クルマの利便性は日々向上しています。低燃費性能の追求や交通事故回避のため、エンジンはもちろん、ブレーキやステアリング操作など、全体を統合的にコントロールしているクルマも数多く存在します。そうしたクルマは、電子装置を多用しているため、スキャンツールを使わなければ状態を把握できません。スキャンツールとは、さまざまな情報を入手できる診断用のツールのこと。便利になった分、その点検・整備には専門のツールと高度な知識や技術が必要となるのです。

長期間使用したクルマの点検整備って?

近年、クルマを大切に長期間使用するユーザーが増えています。長期間使用したクルマはユーザーが気付かないうちに各種部品が摩耗・劣化するもの。そのまま使用し続けると、突然重度の故障に陥るだけでなく、交通事故などのリスクを背負うことにもなります。さまざまなリスクを回避するため、自動車整備業界では、長期使用車両向け点検整備推奨項目を設けています。
長期使用車両に多く見られる故障部位を中心に点検整備項目を設定しているので、クルマのトラブル防止効果が期待できます。整備工場とも息が長いおつきあいができるといいですね。

長期使用車両(自家用乗用車)点検整備推奨項目

点検推奨項目

  • ●各種ペダルパッドの摩耗
  • ●サスペンションの状態(機能の低下)(ショックアブソーバーおよびスプリングのへたり)
  • ●クラッチの作用
  • ●プロペラシャフトのジョイント部およびベアリングのがた
  • ●ドライブシャフトのジョイント部およびベアリングのがた
  • ●プラグコードの状態
  • ●ラジエータキャップの状態
  • ●エンジンマウントラバーおよびブラケットの状態
  • ●インジケータランプの点灯状態
  • ●シートベルトの損傷、作用

推奨交換部品

  • ●ブレーキホースの交換
  • ●ブレーキマスターシリンダー・ブレーキバルブのゴム部品(インナーキット)の交換
  • ●ディスクキャリパー・ホイールシリンダー・エキスパンダー・ブレーキチャンバーのゴム部品(インナーキット)の交換
  • ●ブレーキ倍力装置のゴム部品(インナーキット・バキュームホース)の交換
  • ●スパークプラグ(白金・イリジウム)の交換
  • ●フューエルフィルタの交換
  • ●フューエルホースの交換(エンジンルーム)
  • ●クーラント(LLC、冷却水)の交換
  • ●タイミングベルトの交換
  • ●パワーステアリングオイル(ホース)の交換
  • ●エアドライヤーの乾燥剤(ゴム部品)の交換

(参考)定期点検と併せて実施すると、より効果的です。

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